宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

9日、共産党県議団が県教委に学校へのエアコン設置を緊急要望

 共産党県議団は9日、県教委に対してエアコン設置の緊急要望を行いました。昨年度国の調査による県内のエアコン設置率は、小中学校普通教室が65.1%、特別教室は44.4%、特別支援学校は49.7%と約半数に留まっており、県立高校は3分の1に相当する33校しかありません。 全国的な猛暑の中で、教室の温度は気象庁が公表する気温を超えると報告されており、子どもたちの命にかかわる問題です。菅官房長官が記者会見でエアコン設置に言及したのも当然のこと。

 共産党県議団は、福島県内の気温が全国でも高い地域になっている実態を踏まえて、国の対策待ちでなく緊急に対策を講じるよう求めました。この間一貫して否定し続けてきた県立高校へのエアコン設置についても、維持費を含め県の責任で対応するよう求めました。対応した総務課長は、申し入れを踏まえ検討したいと述べました。

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3日、農民連が県と交渉。

県農民連が3日県交渉を行い同席しました。

 エネルギー政策では、国のエネルギー基本計画の見直しを求めたのに対して、国において決定されるものと回答。再生可能エネルギーの推進に関し、県は県庁で使う電気の35%は新電力から調達しており、CO2の負荷の少ない電力を選択しているとのことです。それだと結果として原発依存になりかねないため、再エネ主体の電力を選択すべきと参加者が指摘。住宅用ソーラー発電では年間1億円を予算化、昨年は94件に補助。補助件数が圧倒的に少ないとの感想も。

 コメの全量全袋検査を県が抽出検査に移行させようとしている問題で、各地から全量検査を行っているから信頼され買い取ってもらえるが、やらなくなったらこの信頼は崩れてしまう、福島のコメは益々買い取ってもらえなくなるとの意見が噴出。福島の恵み協議会では、国の指示で辞めざるを得ないとの話が出ているとの発言に、県の担当は「国の指示はない」と答え噛み合いません。担当者はとうとう国にやってもらいたいと本音を漏らし会場から失笑が。この問題でも県がどういう立場で国に対峙するのかが問われています。

 賠償の問題では、来年1月からの農林業の賠償方式が変更される件で、農家は今も被害が続いている、品種によって価格が戻っているものは今でも請求しておらず、戻らないものはこれまで通り賠償してほしいとの要望が出されました。既に賠償が打ち切られている商工業は、追加賠償の合意件数は相変わらず1件に留まっていると回答。参加者からは一様に損対協の全体会を開けとの声が上がりましたが、回答はこれまで通りで開く意思はありません。

 福島の農業の未来をどう切り開くのか、農業再開の視点だけでなく、農家所得の確保の観点から、遊休農地を活用した農地利用シェアリング型のソーラー発電を研究し推進すべきとの提案も行いました。

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7月31 日から3日間健康、文化スポーツ振興特別委員会で長野、富山、石川県を視察。富山健康パーク内にイタイイタイ病資料館。

 特別委員会の県外視察で、長野県の健康づくり、富山県の介護と障がい者子育て支援を一体的にサービス提供する施設づくりを進める富山型共生社会、金沢市の伝統文化継承、総合型地域スポーツクラブの取組等を視察。

 長野県の取り組みは4月に共産党県議団で視察しましたが、今回は加えて須坂市の保健補導員の活動について当事者から話を聴くことができました。保健婦さんの活動を住民がお手伝いできないかと申し出てスタートしたのが保健補導員。2年間の任期で各行政区から選出される補導員が、自らの健康づくりをとっかかりにして地域に広げる活動を行っています。補導員を指導する保健師の層も厚く、人口5万人の地域を10ブロックに分けて15人いる保健師が活動を支援しているとのこと。行政と住民との連携があってこそ60年間継続してこれたのだと感心しました。それでも保健補導員になる人が少なくなり人材不足は課題だと言います。私たちも一緒に体操したり、おいしいスムージーをいただいたり、健康的な視察となりました。

 富山県では、高齢者と障がい者、子どもたちを区別しないで全部引き受け預かる仕組み作りが民間主導で行われてきた経過があり、現在では共生型サービスとして全国展開されていますが、その走りが富山だったと分かりました。高齢者も障がい者も地域で共に暮らすのは当たり前のように見えて、実は行政の高い壁がありなかなか困難なもとでも、先進を切り実践してきたことが国や県を動かす力になっています。行政はいつも後追いになるのは残念です。健康対策に力を入れる富山県は、中核施設として県立の健康パークを整備。ここには屋内と屋外のプールや健康づくりの施設がある他、入浴施設もあります。個々人に合った体力づくりのメニューを作る仕組みもあり、以前は医師が常駐していましたが、現在は週2回です。

 この施設に併設されているのが、富山イタイイタイ病資料館神通川上流の三井金属神岡鉱山から排出されたカドミウム汚染により病的骨折をお越し患者が激痛に襲われる一大公害病です。2012年に設置されたもの。なぜ今の時期なのか問うと、知事の政策で実現したとのこと。公害を語り伝え再発を許さない強い意志を感じました。

 石川県では金沢市とほくと市を視察。伝統文化の能や狂言を子どもたちに伝えるための事業も行われていて、国際的文化都市金沢の心意気を感じました。県とのすみわけを聴くと、あまり分担の協議はなされてはいないようです。文化施設も豊富にあり、外国からの旅行者や研修生が沢山訪れ、インバウンドにも大きく貢献しています。ほくと市では、総合型地域スポーツクラブの活動を視察。NPO法人が市の体育施設の一部を指定管理者となり管理委託を受けつつ、スポーツクラブの会員を募り多面的なスポーツ活動に取り組んでいます。国はこのスタイルを推奨していますが、運営は厳しく職員は非正規が殆どとのこと。健康増進と競技としてのスポーツと二つの性格を持ちますが、いずれも地域住民の要請がありいかに応えるかは課題だとのこと。金沢市プロスポーツの支援事業にも力を入れ、応援もスポーツ文化と捉え、文化に厚みを加える活動と位置付けていました。