宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

24日から26日まで土木常任委員会の県内視察

 24日は、南相馬市、川俣町で、被災した海岸沿いの復旧計画地や、復旧のための道路となるR114バイパスなどを視察。常磐自動車道南相馬以南の事業中の部分を見ましたが、警戒区域で最も高い放射線量地点は、50μシーベルトもあるとのこと、早期開通が望まれているとはいっても、除染には相当の期間がかかりそうです。

 南相馬市の萱浜地区の被災状況も視察。ここは何度も視察に来たところですが、ずいぶんがれきは片付いているものの、何もなくなってしまった荒涼とした被災地は痛々しい限りです。堤防を7メーターまで嵩上げし、防災緑地を200メートル幅で整備して津波対策を講じる計画。

 川俣町のR114バイパスを一番切実に要望していたのは山木屋地区の皆さんだったのに、地域全体が避難区域となってしまいました。バイパス工事が始まる直前に、県営のトラハイ道路の無駄使いとの対比で国会議員団とともに視察し、川俣町長から要望を伺ったのがこの道路改良だったことを思い出しながらの視察でした。

25日は、福島市飯坂町高清水の土砂崩落地を視察、ここだけで、13億円の事業費になります。

 福島西道路の計画について、国の工事事務所で説明を受けました。今年の6月位には地元の測量に入るための説明会を予定したいとのことでした。

 新地の埒浜海岸の復旧計画現場も見ました。新地町は、放射線量が高くなく役場も避難せずに済んだために、一番復旧が進んでいます。やはり7メートルの堤防を築き、その内側に道路、更にその内側に常磐線を移して復旧させる計画だそうです。

26日は、郡山中心に視察。東部幹線、288バイパス整備事業などを見た後、県中下水道浄化センターを視察しました。ここは、空間線量は1μ程度あります。毎日80トンの汚泥が出ますが、内70トンを中間処理で溶融処理し2トンにまで減らしているとのこと。余る10トンを敷地内に埋め立て処理をしていました。埋め立てた場所の線量は、0.3で空間線量よりも低くなっていました。

 溶融炉で燃やした後のスラグは、線量が高く数十μあるため、コンクリートの中に閉じ込め、更にその周りをコンクリートの建屋で覆っていました。溶融処理できないものの汚臭対策として1トン袋が4重になっていて匂いが外に漏れないものを使用し始めているとのことでした。この袋は1つ4万円するとのことですが、県北浄化センターでも検討されるべきだと感じました。

 全体を通じて、公共施設は何とか復旧は進んでいきまかず、個人の生活基盤の復旧には手つかずの世帯は少なくありません。どちらの目配りも大事だと注文しました。