宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

土木委員会が二回目の県内調査

 4月に続いて土木常任委員会の二回目の県内調査が5月21日から23日の3日間行われました。7月の豪雨災害で被災した金山町も調査。私自身は、4月19日に現地調査を行っていたので1か月ぶりの再調査でした。南会津土木事務所と会津若松土木事務所管内に被災地が分かれているので、いずれの事務所でも住民が考えている被害原因と行政の認識には大きな隔たりがあることを指摘し、しっかりとして被害原因の解明をしてほしいと要望しました。県側からは原因については想定外の雨量だったと述べるのみで、ダムとの関係には一切触れられませんでした。

 夜の宿舎は、金山町の玉梨温泉、ここに先月もお会いした金山町被害者の会会長の斉藤雄一さんが要望書を持って見えられ議会としての取り組みを要望されました。先月には入れなかった滝ダム堤体上部に上がって下流を見下ろすことができました。全体が良く見えて、被害の凄まじさも一層リアルに伝わってきました。

 

 23日の地方紙では、電源開発側が滝ダム湖の堆積砂が下流域に被害を及ぼす原因になった可能性を認めて、補償の検討を行う方針が示されたと伝えられました。一歩前進ですが、さらなる解明が求められます

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写真上は、建設事務所で質問、その下は、滝ダムから下流域を望む。その下は、国道252号線が直角にカーブする暗くて狭いトンネル部分をバイパスを作って解消する図面の説明がありました

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 最後の日は、小名浜港、豊間、久ノ浜地区を視察。いわき市津波被害の視察は初めてでした。相双地区と同様に広大な被災地が広がっています。これからの復興には、土地区画整理事業が相当計画されるようですが、しっかりとした住民合意を作り上げていくことが何よりも重要です。久ノ浜小学校の校庭の一部を使って、仮設の店舗ができていて、この一角の食堂で昼食をとり復興の取り組みの説明をお聞きしました。

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写真は津波被害ですっかり流されてしまった久ノ浜地区

 小名浜東港をアクアマリン展望台から見たら、埋め立てが始まっていました。埠頭からの橋の建設も同時に行われており、昨年から60億円を超すお金がつぎ込まれているのでかなり事業が進んできています。

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写真上は、小名浜東港に架かる橋の工事、下は一部埋め立てが始まっている小名浜東港

 その背後地にいわき市が開発を進める計画地も上から眺めると、いくつかの建物が見えます。いわき市は、企業の進出希望があっても、工業団地の空きがないので、新たな団地開発を希望しているとのこと。港の背後地を工業用地から商業用地に変更して、大型なイオンの施設整備を行う計画ですが、地元の商業者を潰して大型商業施設を誘致するのがどうして復興になるのか、いわきのまちづくりには大きな障害になるのは目に見えているのではないでしょうか。