宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

県内の住宅除染の完了戸数が4月末でようやく11万戸近くに到達したばかりなのに、国は除染の目標線量を引き上げる方向で協議するとの報道。

 遅れに遅れている福島県内の住宅除染の完了戸数が4月末でようやく10万戸を超え11万戸近くに到達したことが分かりました。調査にて完了とされた戸数は1万3千戸を超え、最も多いのが田村市、次いで伊達市となっています。本当に住民合意に基づく数値なのか大変気にかかります。

 市町村ごとの全体計画に近い数値目標が出されています。県内の市町村住宅除染目標戸数は、44万5572戸となっており、完了率は24.5%、除染せずに調査にて完了とされた1万3882戸を加えても、実施率は27.6%に留まっています。

 同じ日の新聞で、環境省除染の目標である追加被ばく線量年間1ミリシーベルトをこの2倍程度に引き上げる方向で市町村と協議する意向との報道がありました。年間1ミリと2ミリで実際の健康に及ぼす影響がどう違うのかは誰にもわかりません。しかし、余計な被ばくは極力避けるために国際基準である年間1ミリ以下という目標が除染特措法でも位置付けられてきたのです。県民がいらぬ被曝を受け続けなければならない状況に置かれてしまった事実を、国は加害者と重く受け止め環境改善に全力を挙げる責任こそあれ、目標を引き上げて除染戸数を減らすなどもってのほかです。

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