宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

福島市の認可保育所5月の入所希望者が493人。福島市はあと3年待てというだけ、少子化を待つ行政でいいのか。市の子育て支援計画でも2015年度の保育不足数は950人も。

 福島市内のある保育所の入所式で、福島市内で4月に入所できずに5月からの入所を希望する児童数が493人に上るとの話が出されたとのこと。493人の大部分は待機児童と考えられ、福島市認可保育所待機児童問題の深刻さが改めて浮き彫りになっています。

 子育て新制度が4月からスタートしましたが、保育の現場では大変な混乱が起きており、4月から入所できない児童が福島市だけで500人近くに上るのはどう考えても異常事態、去年の4月時点で入れなかった子供の2倍近くに上ります。

 4月から国は定員の120%を超えて児童を受け入れる保育所の運営費は削減するために、受け入れ児童数を119%で抑えたことも影響しているのではないかと考えられています。そもそも定員数の130%越えが当たり前のように受け入れさせて、待機児童を減らす方法でやりくりしてきたのが、それもできなくなり一気に待機児童が増えてしまったのです。

 福島県は、認可保育所の待機児童数は200人足らずと発表しましたが、一体どこを見ているのかと言いたい。小規模保育所制度が今年から運用され、保育士の資格がなくてもあずかれる保育所が作れるというもの。福島市内には9か所開設される見通しとのことですが、仮に19人定員いっぱい入っても、僅か171人なので圧倒的な待機児童は解消できません。思い切った認可保育所の増設こそ強く求められます。

 福島市はあと3年待ってほしいと言ってるらしい。少子化が進むのでいずれ待機児童は少なくなるだろうとでもいうのでしょうか。

 福島市が県に出した子育て支援計画でも、2015年度の保育の不足数は3歳以上が516人、3歳未満が434人、合わせて950人に上ります。

 少子化が叫ばれながら待機児童は増え続けてきたのに、少子化を進むのを待つような福島市政こそ大問題です。コンベンションホールを作るより先に、認可保育所の増設をというのが、子育て世帯の切実な要求ではないでしょうか。