宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

楢葉町に戻った早川さん、1割が戻っても、元の暮らしは取り戻せない。農業再開したのは14人だけ

2日、県交渉に来た楢葉町の早川篤雄さんに楢葉の現状を伺いました。帰還率は1割程度、自分も戻って農業を始めたが去年農業再開したのは僅か14人だけ。戻ったのは運転できる人がいる高齢者で、若い人はまだ戻っていない。自分のお寺も孫に継いでほしいと思っているが、孫は楢葉には住まないと言うので、住まいは別に作るしかない。そういう世帯は多いと思うと話します。

戻った人たちも5年もの避難生活ですっかり体力が低下、避難生活の延長戦となり気力の低下も大きく、やる気が起きない、周りに当たり散らすことが多くなったなど、穏やかに暮らしていた元の生活とは程遠い現状だと話してくれました。

町は帰還した750人の町民に対して、町が把握しているだけでも作業員数は1500人、実際は更に1000人位多くいるだろうと言われ、元の楢葉町ではなくなっているようです。

 国は福島特措法で安心して子育てできるよう支援すると書いているが、自力では困難。国は避難解除して帰れと言っただけで何もしていない。賠償請求も自力でできないため請求しない人が沢山いる。もっときめ細かな支援が必要だと話しており、避難指示解除先にありきではない行政支援が必要だと強く思いました。

写真は、午後の交渉で県にも原発を推進した責任があるのに、被害者を追い出すことは許されないと冒頭発言した早川さん。

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