宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

改正福島復興再生特措法に基づく基本方針に関する知事の意見には、被災県民に寄り添った対応を求める項目が欠如

 通常国会で成立した福島復興再生特措法改正案に基づく基本方針が策定されるに当たり、知事の意見を聞くこととされていますが、19日の県の復興推進本部会議で知事の意見が了承されました。国が示した基本方針案は、本県復興に必要な施策が盛り込まれているとして、確実な実施を求める内容です。

 しかし、基本方針案が言うように、避難指示解除が進み復興は着実に進展しているとは言い難いのが福島の現状です。避難住民の時期尚早との反対を押し切って避難指示の解除が行われたものの、帰還は進んでいません。避難指示解除に基づき、賠償の打ち切り、被災者支援策の打ち切りの検討が目白押しです。原発事故被害は長期に及ぶのは避けられず、避難解除で終わりになどできないことは明らか。これからも被害は長期にわたり継続することを基本に、避難者はもとより被災県民に寄り添った丁寧な支援の継続こそ求められていることを国に対してはっきり示していくことが重要ですが、この観点が欠落していると言わざるを得ません。これでは、県民に寄り添う県政とは言えないと思います。