宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

1日夜、双葉未来学園高校の丹野純一校長が福島復興フォーラムで講演。地域、社会の変革者育成を目標に。

 9月1日夜、福島復興フォーラムで双葉未来学園高校の丹野純一校長が双葉未来高校の目標や子どもたちの様子について講演しました。丹野校長は福島市瀬の上に在住。県教育委員会勤務から初代校長を命じられました。

 丹野校長は講演で、双葉の子どもたちにとってどのような教育が求められているのか考えに考えて、「自らを変革し、地域、社会を変革する変革者を育成する」学校を作ろうと思ったと語りました。それは、今までの価値観、中央への従属、自由や人権意識の未成熟、硬直化した教育システムを根本から見直すこと。人権、多様性を尊ぶ寛容な社会、持続可能な循環型社会、共生社会を実現する政治ね教育を目指す必要がある。そうでなければ同じことを繰り返すことになると述べられました。

この提起は双葉地方のみならず、福島県、日本社会に求められている課題ではないか、双葉高校が率先してそれを実践しようとする高い志を感じ、深い感銘を受けました。

子どもたちが必ず地域に出かける活動を重視しており、地域へのフィールドワークを通じて地域の課題を見つけ、大人たちの努力にふれて、自分たちも成長する日々だと言います。感じたことや課題を演劇にする取り組みの中で、自分の本当の気持ちを徐々に語りだす生徒もいる。しかし、それはとても辛いことなので無理な発言はさせず自然の発露を待つのだと言います。津波で親族を失ったり、避難で家族がバラバラになったり、死別したりと普通ではありえないことが日常になってしまった生活環境がいかに過酷なものかは想像するだけで心が痛む思いです。それを日々抱えながらも明るくけなげに生きる子供たちの姿こそ双葉の希望なのだと語りました。

県教委は、双葉の復興を担う人材育成を目指すとして特定の能力を持った生徒を育成しようとしていますが、双葉の復興には多様な人たちのかかわりと努力が必要であり、何よりも新しい社会を生み出すための努力が求められます。双葉未来高校がそうした発信地になることを期待したいと思いました。

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