宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

18日、本宮、郡山市の被災地調査と避難者聴き取り、国の河川国道事務所からも聴き取り

 18日、党県議団として本宮市郡山市の水害被災地を調査し、各市の避難所も訪問して避難者から要望を伺いました。本宮市は安達太良川の堤防決壊地点と阿武隈川の溢水地点を見ました。いずれの地点も川は通常の水位に戻っているため、決壊や溢水が信じられない程でしたが、それだけ多くの降雨量があったことを示しています。

 本宮市の被災したお宅に伺うと、1階の天井まで浸水し全壊と認定。支援法では建て替えないと200万円しか出ない。修繕だけでも1千万円の見積もりで消費税で追加支援金分は消えてしまうと言います。

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避難者からは災害認定に納得できないと言う声を伺いました。話を聴いた方の知り合いという人の話では、初めに調査に来たときは105㎝だったが、2回目の時は95㎝と言われ半壊扱いとなり、10万円の見舞金しか出ないことになった。初めの写真を見せてほしいと言ったが見せてもらえなかったという事です。再調査の要請ができることを伝えてもらうよう話しました。お話を聴いた方も床上70㎝で半壊の認定。応急修理の対象になるので市に相談してみるよう話しました。被災者の皆さんには、災害救助法に基づく支援制度の全体像が知らされていないのが現状です。行政はあらゆる制度を活用して被災者を支援する立場が求められます。

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 本宮市の事業者にも話を伺うと、阿武隈川の堤防工事の遅れに対する怨嗟の声が聴かれました。事業再開には数千万円かかると見積もられていて、早期にグループ補助金が使えるようにしてほしいとの強い要望をいただきました。

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 郡山市は、逢瀬側の堤防溢水地点、谷田川と阿武隈川の両方から溢れた水で浸水した水門町を視察。まだ災害ゴミがあちこちに積まれたまま残されていました。

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 芳賀小学校の体育館の避難者からも話を聴くことができました。アパートが浸水した方は、大家から退去を迫られているが罹災証明がまだ出ないため借り上げ住宅の申し込みもできないと話しています。郡山市の罹災証明の発行件数は被災者の2%程度に留まり、生活再建の見通しが立てられずに不安な日々を過ごしていると言います。

 避難所の食事はどこも朝はパン、昼はおにぎり、夜は弁当が出ています。暖かい汁物はボランティアの炊き出しがあるときは出るけれども、普段はないとのこと。防災担当大臣の通達は生かされていないと感じます。県に来た国の文書では、食事は適温で提供するようにと書かれていて、これでは避難者の要望に沿うものにはならないと思いました。体育館は世帯ごとに段ボールの仕切りがあり一応のプライバシーは守られていました。段ボールのベッドも使用されており、福島市の避難所よりは改善が見られました。

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 最後に国の河川国道事務所長から今回の災害の状況について説明を受け懇談。今回の台風は24時間に阿武隈川流域全観測地点で200mm超す降雨量があったことが大きな被害につながったと、今回の災害の特徴を説明しました。堤防を越える水位が観測された地点では内水排除を止める措置を取ったが、福島市についてはそれはなかったと説明しています。

 河川改修や堆積した土砂や草木の撤去等が行われていれば、減災出来たのではとの質問に、所長はそれはあると思うとして、現在進めている国土強靭化の事業にしっかり取り組むことが重要だと述べました。国土強靭化は3か年で終了とせず継続して実施するよう求めるとともに、そもそも河川の事業費が少ない公共事業の在り方を見直すべきだと指摘し改善を求めました。

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