宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

1日、自治体問題研究所総会とネットで中山徹氏が記念講演。

 1日、県の自治体問題研究所の年次総会と自治体学校に代わりネット講演が配信去れ視聴しました。この日は、奈良女子大教授だった中山徹氏が、公共施設の統廃合と民間委託の現状と対抗軸」と題しての講演。国が地方自治体に計画策定を義務付けた「公共施設等総合管理計画」が、人口減少を前提に公共施設を統廃合し面積を縮小する計画づくりを求めていると指摘。一方で自治体は人口減少をいかに食い止めるかの観点で、人口ビジョンを策定している。この二つは明らかに矛盾していると述べ、公共施設の総合管理計画は人口ビジョンに基づいて策定されるべきだと指摘、そもそも公共施設の目的は住民生活を豊かにするためのもの、これから20年や30年前の生活に戻る必要はないと述べました。そのうえで、公共施設の維持管理コスト削減の手法として、公共施設全体の面積を削減するのではなく、長寿命化を追求すべきと述べ、耐震改修、定期点検で維異常を早期発見する、点検や修繕は地元の建設業者の仕事おこしになり、循環型の地域経済につながると指摘した点はとても興味深く聞きました。

 住民生活に密着した公共施設は、高齢者でも無理なく歩いて通える人口1万人、1㎢の日常生活圏内に整備すべきと強調。人口30%程度の減少ならコンパクト化の必要はないと述べ、空き家などを活用した公共施設整備と防災対策を進めるべきと述べました。公共施設の在り方については、これまでの取り組みの検証を行ったうえで、市民ニーズを実現するためのまちと人づくりを進めるべきだと指摘しました。