宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

11日、全町避難の楢葉町松本町長、双葉町伊沢町長と懇談。5年目に入った下での課題等について町の要望を伺いました。

 2つの町の町長が共通して述べられたのが、国の責任ある対応が見えないという問題です。楢葉町は全町が避難解除準備区域で住宅除染は終了し、フォローアップ除染も始まっているとはいえ、町民の不安は解消されておらず、帰還の条件整備にはまだまだ課題が多く残されていると言います。住民説明会が一応は終了したが、様々な不安が出されており、特に飲み水の問題を聞くと、町独自にも住宅の蛇口の水を検査するための予算措置を行うなど、できることは精いっぱいやっているが、ダムの安全確保は国の仕事ではないかと話します。国から早く解除せよと迫られても住民は納得しなければ進めようがなく、そのためにも国には不安解消のための対策を取ってほしいと話していました。また、避難解除準備区域が復興住宅の入居対象とされないことについても、国や県には見直してほしいと要望しているがまだ明快な答えがないと言います。

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 双葉町の伊沢町長は冒頭、気が休まらない状態が続いていると困難の町の現状を紹介。双葉町は中間貯蔵施設設置をめぐり、地権者が合意していない課題を抱えています。まるで町が悪者のようにみられる感があるが、自分たちが悪いことをしたわけではない。国が加害者らしく責任ある対応をしてもらわなければ事は前に進まないと述べ、国の誠意のない対応に不満の声も。

 いわき市に作る復興住宅は2017年にならないと完成せず、生活拠点整備はこれからという状況だと言います。町内に作る予定の拠点整備にはあと5年から10年はかかると述べており、復興の道のりがまだまだ遠いことを改めて知らされた思いです。町長は町を存続させることが町民生活の再建にとっても重要との認識を示されましたが、全くその通りです。町がなくなってしまえば避難者は埋没してしまう心配があると指摘し、二重住民票の仕組みを含めた検討を国に提起しましょうとこちらからも提案しました。

 双葉町で意見交換している最中に、11日の2時46分となり全員で黙とうを捧げました。

 両町長に国の対応にこそ問題があり、加害書責任を果たさせるために一緒にがんばりましょうとエールを送ると表情が明るくなったように感じてきました。

 勿来双葉町役場に行く途中で津波被害地の小浜地区の堤防工事を視察。また、帰りには四時ダムと水力発電施設を見ました。

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