宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

健康をテーマに県民運動が提起される方向で検討中です。来週の総括審査会の質問ではがん検診の自己負担の軽減は不可欠の課題と提起します。

 県は来年度からの県民運動のテーマを「健康」に設定する方向が議論されています。大震災と原発事故により、子どもからお年寄りまで県民の健康悪化が指摘されているだけに時宜を得たテーマだと思います。本格的な県民運動にするうえで、県が果たすべき役割は重要です。特に各種検診の受診率を向上させて、疾病の早期発見、早期治療は大原則の課題。県内のがん検診の自己負担の一覧を見ると、市町村によってかなりの開きがあります。福島市郡山市を比較すると、胃がん検診では、福島市が施設検診で2700円に対して、郡山市は1400円と約半分。肺がん検診でも福島市の施設検診では1000円に対し、郡山市は500円と半額。大腸癌は福島市700円、郡山市300円という具合です。施設検診で全部の検診を受けた場合の負担金合計額は、福島市が1万2300円に対し、郡山市は5300円と43%に留まります。

 全ての県民が安心して検診が受けられるようにするためには、自己負担をなくして受診率を向上させる対策こそ県として実施すべきです。

 この間の市町村のがん検診の受診率の推移を見て、2011年と2013年の比較で福島市の受診率3分の1になったものなど、余りに低下しているので驚いて福島市や県に原因を調査してもらいました。どうやら検診を受けるべき市民の人数の母数のとらえ方が少なく見積もられていたらしい。実際の受診率はもともと低かったし言うことが分かったというのです。何年間もその数値が独り歩きしていたわけで、福島市は比較的受診率は低くないと思わされていたのは間違いだったらしい。県平均と比較しても低い実態の改善を求めていかねばなりません。