宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

8日、県議団が福島原発視察。第一とともに第二原発は格納容器内も

 8日、福島原発を視察。県議団としての視察は年1回東電が受け入りてきたものです。今回は福島第二原発も視察。

 事故後7年目に入った第一は、敷地内の大部分がフェーシング工事で地面や土手がコンクリートで覆われ、外観はかなり変わって見えました。免震重要棟にいた東電職員は、新しくできた事務館に移っていましたが、今回は新事務館は入れなかったため、職員への挨拶はできませんでした。

敷地内の作業環境は随分改善されていましたが、敷地内で最大の線量を示す1号機と2号機の間にある排気塔付近は、去年は1570μシーベルトありましたが、今回も1300μシーベルトをこえています。そこに作業員の姿を見つけた事務局の恭子さんが驚いて教えてくれました。視察後に東電にそのことを聞くと、高線量個所でも長時間でない作業は当然あるとの答え。やっぱり作業員の健康管理は不可欠との認識を新たにしました。

 第二原発では石井所長自ら構内を案内してくれました。4号機の原発建屋に入り、格納容器内の圧力容器の真下の制御棒が見えるところまで入り説明を受けました。第一では燃料棒が解けて圧力容器を突き破り格納容器の底に燃料デブリが解け落ちたわけですが、第二の状態を見ると事故原発のすさまじさが分かります。

 第二原発が辛うじて冷却電源が確保されて爆発を免れたのは偶然に近かった状況の説明に、ここでも爆発が起きていたらどうなっていただろうと思うと、空恐ろしくなりました。それなのに第二の廃炉を今もって明言しない東電の姿勢に県民はまったく納得していません。なぜ廃炉を決断しないのかと東電に迫っても、国のエネルギー政策もあるなどとまともな返答ができません。現在第二原発には1日千人を超す作業員が働いています。冷温停止状態にある第一原発の5、6号機と維持管理作業に違いがあるのかと聞くと変わらないと言うのに、廃炉が決まれば作業員の体制は変わるのかと聞いても答えられませんでした。

 今回の視察には、全国の保険医でつくる保団連の先生2人が参加され、作業員の被ばく管理等の質問をされました。その中で、これまでに被ばく線量の限度を超えた作業員は、東電社員で150人、協力企業が24人の計174人、最高は250ミリシーベルト以上で6人と。労災でガンと認定されたのが白血病2人、甲状腺がん1人の計3人と答えました。下請けで辞めた作業員の健康管理は、厚労省が一括管理する仕組みとの説明ですが、雇元の東電は実態把握はしていないとのこと。

 折しも日本原子力機構大洗研究所で作業員が2.2万ベクレルものプルトニウムを吸い込む事故が発生したばかりです。福島県民医連は声明をだし、α線を出すプルトニウムの身体への危険度が高いことから、肺の中の分布、濃度や粒子の大きさ等を調査し、リスク評価を急ぐ必要があると指摘しました。

これから何十年も続く福島原発廃炉作業、何よりも作業員の安全管理に最大配慮してほしいものです。

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 以上が第一原発の様子。下は第二原発視察

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