宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

全国の児童虐待件数が12万件に。福島県内は956件、前年比増加率では全国トップ。求められる児童福祉司の増員などマンパワーの拡充

 17日、厚労省は2016年度の児童虐待件数が12万件に上ったと発表。前年比では18.7%増です。福島県内では956件となり前年比81%増で、増加率では全国トップとなりました。県内で特に増加したのは、警察から児童相談所への通報件数で、前年比で3倍に増えました。2014年から、面前DVなど本人が直接身体的虐待を受けていなくても、虐待の現場を目撃したことによる心理的虐待とみなして児相に通報することとされたことで全国的にも虐待件数が増加してきましたが、本県のこの部分の増加率は際立っています。

 通報を受けた児童相談所は、どこからの通報であっても個別対応が義務付けられるため、児童福祉司が対応しきれない問題が起きていました。昨年12月議会でこの問題を取り上げて児童福祉司の大幅な増員が必要だと指摘した質問を行いました。この時点の県内の児童福祉司の人数は41人、2019年までに国の基準である人口4万人に1人に対応するには9人の増員が必要でしたが、今年は5人増員され46人となりました。昨年の質問でも、高知県は独自に国基準の2倍の児童福祉司を配置していることを紹介し、基準間見直しとともに、福島県独自に増員することを検討すべきと求めていました。国基準までには4人の不足ですが、全国的な虐待件数の増加の現状を見れば、基準そのものの見直しが不可欠です。