宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

29日、外国人労働者問題学習会。坂本恵福大教授が講演。

 29日夜、外国人労働者の受け入れ拡大のための入管法改悪案についての学習会が行われ、坂本恵福大教授が講演しました。法案は衆院強行採決され参院に審議が移っていますが、衆院参考人質疑で意見を述べたのが坂本恵先生です。先生は、この間福島県内の外国人労働者の実態調査や労働者の相談にも乗りながら、劣悪な環境に置かれている外国人技能実習生の雇用環境改善の取り組みを進めてきた実践家でもあります。

 今国会で審議されている法案は、重要な内容が何も決まっておらず政府に白紙委任するもので、法案の艇をなしていないと指摘。これまでに問題が明らかになった技能実習生の人間扱いされない実態は何の改善されないままに特定技能制度に移行させられようとしていると厳しく指摘、国会の意見陳述でもそのことを指摘してきたと言います。外国人技能実習生の受け入れ機関も登録さえすれば誰でも認められるもので、責任を持って外国人を支援する機関になりうるかは疑問と述べました。

 福島県内には2017年で1万2794人の在留外国人がおり、その24%、3070人が技能実習生とのこと。かつて県内でも旧大越町や中島村ベトナム技能実習生が働きに来ていて、時給300円と最低賃金以下で働かせられていた問題が明らかになりましたが、顕在化したのは氷山の一角にすぎません。 学習会に参加していた福島市にある福島製鋼KKに勤務してい元労働者は、今から10年ほど前フィリピンから20人位の労働者が来ていたが、積み立てた賃金をブローカーに持ち逃げされてしまう事件が起きていた。残業も多くこなしまじめに働く労働者が酷い目に合う実態を見てきたと技能実習生の過酷な実態が報告されました。

 全国的に人間扱いされない労働の下で失踪者が後を絶たないと言われていながら、安倍政権と日本の財界はこれを拡大し、景気の調整弁にしようとすることは倫理的に許されないばかりか、日本の経済活動に対する信頼を大きく損ねるものです。

 来年の参院選挙を前に、重要な対決法案は今の臨時国会で通してしまえという安倍政権国会軽視は議会制民主主義の否定であり、絶対に許されません。

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