宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

県の新年度当初予算案1兆2585億円、内復興分は2585億円。前年比では1833億円の減。

 2021年度県予算案が示され、1兆2585億円の規模に。内復興創生分は2585億円。前年比で1833億円の減です。復興関連事業費が2458億円減となり前年の48.7%になったことが大きな要因です。

 コロナ関連の事業費は912億円、最も大きいのは中小企業制度資金貸付預託金の516億円、次いで入院病床確保事業の227億円、軽症者療養事業21億円と続きます。ワクチン接種費用は8000万円、実施主体が市町村となるため県は支援に要する費用しか計上していません。国のGoTo事業に匹敵する観光周遊宿泊支援事業、いわゆる1泊5000円を補助する県民割には13万泊分9億円を計上していますが、年度初めから利用できるかは不透明。事業者への直接支援こそ求められています。

コロナ禍の下でコロナ関連事業に主な予算をつけるのは当然ですが、感染拡大防止の戦略としてのPCR検査費増額は見ていません。

 また、避難地域復興関連では、避難地域への移住促進事業に19億円を計上、避難地域外から人を呼び寄せるため最大200万円を支給するの事業に大きな予算がつぎ込まれます。

 避難地域の居住率は2月1日時点で31.4%、昨年11月末比で.0.2ポイントの増に留まっています。帰還の意思のアンケート調査でも戻らないという方が若干増加している一方で、判断できないとする人も2割台あり、どうしていいかわからない人たちが何で悩み困っているのか、丁寧な聞き取りと支援こそが求められています。

 イノベ関連事業には377億円を見込んでいます。今年度比では約500億円の減額。復興道路などの終了でインフラ整備費が707億円から211億円に大きく減少したことが要因。イノベ事業は県内全域を対象にするとしていますが、浜通りの人でさえ自分たちの為の事業ではないと感じており、県民に寄り添った事業ではありません。