宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

福島市が無料のシルバーパス利用を上限2万円までに限定か?

 福島市が行っている高齢者のバス、電車代無料のシルバーパスを年間2万円までの利用制限を行う方向で検討していることが明らかになりました。対象年齢の現在の利用率は3割程度、1人で最大70万円ちかく使った人がいる一方で、7割の使わない人がいて不公平だと言うのがその理由です。3割に留まっているのは、そもそもバスが走っていない、バス停まで遠くて利用できない等の事情があり、タクシーへの補助も検討して欲しいとの要望が出されていたことは事実です。だからと言って年間の利用を制限するのは余りに冷たいのではないでしょうか。

 無料の移動手段が利用できるから外出できるという高齢者は少なくないのが実態。75才になるのが楽しみですとの話は沢山聞いてきました。年間2万円となると、1か月1600円程度。郊外に住む人が街中に出てくるには1回分にもならない人もいます。高齢者の楽しみを奪ってしまうことで、引きこもりの高齢者を作りかねず、結果として介護の負担を増やすことにもなります。タクシーも利用できるようにするのは当然の対応。年間予算1.4億円でこんなに高齢者に喜ばれている事業を限度額を設けてバッサリ切るのは、福祉経済の観点からも問題です。