宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

新たな県医療計画、医師確保計画、地域医療構想の計画は上回る。

 来年度からの県第八次医療計画、医師確保計画が明らかになりました。医療計画は、県内6つの医療圏毎の病床数を示すものです。前期計画は、県の総病床数を17003床としていましたが、今回は17915床と912床増やしました。現状は18017床あり、国の言うようには減らせないと言うことです。2025年までの地域医療構想では2015年当時の総病床数20312を14915床まで減少させるというものでしたが、国は新たな医療計画を地域医療構想で掲げた目標に近づけることを目指すよう求めていると言います。地域医療圏毎の病床数は地域の関係者で構成する調整会議で協議してきた結果が現状であり、国が求める通りには病床数は減らせないことを示しています。この間のコロナ禍等新たな感染症パンデミックを踏まえれば、当然の姿と言えます。

 医師確保計画でも、2023年の見込みの医師数は4053人と、全国47都道府県中42位と下位に位置しています。しかし、国が示した下位から抜け出すための必要医師確保数は僅かに76人です。来年度からの医師の働き改革も踏まえればこんな人数で足りるはずが無く、県は359人の増員を必要とする計画を策定しました。国は総医療費抑制策として医師の数を増やさない方針です。そのため、2019年の日本の人口10万人当たりの医師数は世界ОECD加盟国平均350人との比較で日本は250人と68%に留まっており、異常な長時間労働を強いる結果となっているのに、是正しようとする意志は見られません。福島県はその国の医師数から800人も少くなっており、まずは平均に近づける対策を先行すべきなのです。