宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

8日、福大でアジア太平洋とつなぐふくしま環境フォーラム開催。

 8日、福大で国際環境フォーラムが開催され参加。県復興共同センターがの斎藤共同代表が基調報告を行い、事故から12年の福島の現状について、避難者が実際には8万人が故郷に戻れていない、原子炉格納容器の上蓋に大量の放射能が付着、廃炉には日本原子力学会でも100年かかるとしているなど、廃炉の工程は決して東電や国が描く通りにはならない。にもかかわらず、国は春から夏にかけて汚染水海洋放出を強行しようとしていることに怒りの告発を行いました。

 東北大学民俗学の研究員川島秀一さんは、海は漁業者にとっては単なる漁場ではなく、潔斎、みそぎの場であり、海洋放出はその海を汚すことだと厳しく指摘しました。

 福大の柴崎教授は海洋放出しない抜本対策の重要性と方法について報告。生業裁判原告団事務局長の服部浩幸さんは、自らの事故後の体験を踏まえ生業裁判に取り組んだ経緯と思いを語りました。

 福大食農学類の林薫平準教授は、漁業者が汚染水の海洋放出は第二の震災だと述べていることを紹介し、8年前の漁業者との約束は重いもので反故にすることは許されない。頑張る漁業は今が一番大事な時だと話し、意図的に環境中に放射能を排出するのは、誰も経験したことがないことだと述べて、海洋放出を許さないための国際的円卓会議を提唱。この提起も受けて、オーストラリアから参加したナタリー.ラウリーさんが賛同の意思を示しながら、オーストラリアでの核の最終所分場建設反対の闘いを報告、福島と連帯して闘うことを表明。

 

若者の組織DAPPEの七海栞里さんが17歳で原発事故を体験、福島がフクシマとカタカナで呼ばれるようになり、自分が被災者である事実を突きつけらたと当時の思いを語り、おかしいことはおかしいと言わなければ、大切な日常は奪われてしまうことを痛感したと述べ、原発回帰の政権にノーの声を上げましょうとアピール宣言を発表。

 報告は多彩な分野に及びフォーラムは3時間半に亘り発言が続きました。これだけ多様な分野から報告があったのも久しぶり。大変充実した会議でした。