11日、神山県議が共産党県議団の代表質問を行いました。ALPS処理水の海洋放出は中止することが諸問題の一番の解決策だと指摘し、知事に中止を求めるよう質しました。知事は漁業者との約束は破られてはいないとの県漁連の発言を取り上げて、漁業が継続されることが約束を守ることになると、いつになるか分からない遠い未来の話にすり替え、今言うべき中止の県には触れませんでした。漁業者が安心して継続できるようにするためにも、海洋放出は止めることが重要なのに、漁連代表がどんな気持ちで約束は継続中と述べたのか、正に苦渋の発言だったのではないでしょうか。神山県議は、こんな発言をしなければならなかった胸中は如何ばかりか、涙が出てくると述べ、こうした漁業者の思いを知事はしっかり受け止めて国や東電に向き合うべきだと指摘しました。
この12年間、復興や廃炉について、県民が意見を述べ決定にも参画する場がないまま国主導で進められてきたことから、処理水の問題を含め、復興や廃炉の在り方に県民がもっと主体的に参画できる場が必要と県に求めました。知事は、安全確保県民会議で意見を聴いている、地域協議会で説明していると述べるにとどまり、県民が置き去りにされているとの認識はありません。海洋放出開始後に開かれた県民会議は、さながら国と東電の約束違反を追認する会議だったと言わなければなりません。
福島の復興の在り方や汚染水問題で、福大の学長や研究者等で構成する円卓会議で議論されている一番のテーマは、いかに県民参加の復興にしていくのかという問題です。国、県は決める側、県民は従う側という構図では、県民の復興はできません。