宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

2日、総括審査会質問。今期最後の質問に。ALPS処理水の海洋放出の無責任な珍説は通用しない

 2日、今期最後の質問となる総括質問を行いました。知事が代表質問への答弁で、処理水の海洋放出について、「国が漁業者と交わした約束は廃炉が完遂した時点で漁業が継続していれば約束は守られたこととしたいと述べたことをもって約束は破られていない」とする言い訳は不適切と指摘しました。こんな珍説に漁業者は理解できないと述べていること、河北新報の「漁民はキツネにつままれたような新説だっただろう」との記事も紹介、廃炉の完了時期も形も漁業がどの様に継続できているかも誰も特定できないことを持ち出し、約束は破られていないとすることは不適切と質しましたが、漁業の継続だけが問題であるかのようなすり替え答弁に終始しました。

 国や東電が科学的と言うIAEAの基準も、海洋放出の総量規制が無く科学的根拠が希薄であることを説明すること、トリチウム以外の放射性核種の総量も示すべきと求めました。

 処理水の海洋放出が開始されたことで、次に除去土壌の再生利用が狙われていると指摘、IAEAが問題なしとする報告書を提出していますが、実証事業の計画地はどこでも反対が強く頓挫しています。原子力施設から出る廃棄物の再利用の基準は100ベクレルなのに、事故後に除去土壌の再生利用基準は80倍の8000ベクレルとしたのは明らかにダブルスタンダードだと指摘。放射能は拡散させないことを原則にすべきと求めました。

 聴覚障がい者情報支援センターの委託料の大幅な引き上げを求めましたが、県は適正な金額だと見直しに背を向けました。委託料の基準である人件費は、所長が月21万円、他の職員は17万円です。国家資格に準じる手話通訳士は3人いるのに、僅か月17万円で良い筈がありません。福祉分野で働く職員の処遇がいかに劣悪か、県の委託費の水準が全体の足引っ張りをしていると言われても仕方がないと思います。引き続き改善を求めていきます。

 福島市が「ノーモア・メガソーラー宣言」を行ったこととのかかわりで、県も大規模メガ発電設備に歯止めを掛けるべきと求めましたが、明確な答弁はありません。線状降水帯が頻発し、災害級の集中豪雨が繰り返される下で、降雨強度は来年見直される予定ですが、これまでの雨量を基にした林地開発許可基準は不適切で見直すべきと求めました。