宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

21日かそうら23日、農林水産委員会視察で県中、県南地方へ。補助事業のきゅうり、トマトのハウスや防霜ファン、ネット

 21日から23日まで議会の農水委員会視察で県中、県南方部を視察。1日目は、県中では、県農業総合センター、林業アカデミー研修施設、須賀川のきゅうりのエコ栽培ハウスを視察。国県の補助金を使い設置した設備は殆どの調整を機会が行うシステム導入時には補助があるが、更新時の補助がなくこれからが心配というのは、どの施設も同様です。きゅうり農家は水田を70ha耕作、大型機械を使用していますが、田植え機も7年程度しか使えず更新が必要になる。機械代のために働いているようなものだとも話していました。エコ栽培設備も同様で、更新への補助がなくむしろこれからが心配だと。

 2日目の県南農林事務所管内では、木材の製材業者と夕焼けベリーの生産業者を視察。県南地方は木材産地でもあり、国内有数の製材業者が補助金を活用した製材に取り組んでいます。県内の丸太は4割程度、他は近県から持ち込まれるとのこと。木材利用をいかに進めるか、温暖化対策としても課題です。夕やけベリーの生産事業者は畑に直植え栽培県の補助金を使い棟300万円のハウスを3棟設置したとのこと。高架式のほうが作業は楽だがそのために1棟2千万円の設備投資はとてもできないと。ここでも数年で設備更新が必要となるが、その際の補助がないのが一番つらいと。

 3日目は、白河市でナシ栽培する農家が共同で設置した防霜ファンと防災ネットを視察。40アールの梨畑に8基の防霜ファンと防災ネットを設置し、合わせて1千万円かかった。初期投資には85%の補助があったが、更新時にはそれがなくなる。7から8年で更新しなければならず、できるのかと不安が大きい。防霜ファンは東北電力と契約するが、使用時期だけの契約とはならず、年間通じた契約が必要なため、電気代の負担が大きく1基3から4万円の負担に。県内共通の課題であり共同で東北電力に要望したいとの話になっているとのこと。東北電力は黒字を計上しており、私たちからも働きかけていきますと話してきました。最後に見た白河のトマト工場は、外国産のシステムを導入した全自動の施設管理されたトマト工場です。40億円の総事業費の半分以上が補助金です。70人が働いていますが、元農家だった方は2人でパートで働いているとのこと。農かは経営者ではなく労働者です。10R当たりの生産額を2000万円以上を見込む強気の目標設定。契約する出荷先は主にトストコ、大量販売する事業者に大量に買い取ってもらう生産計画。南郷のおいしいトマトづくりとは元々の生産体系が異なります。

農家の所得がほとんど伸びず、むしろ物価高騰で資材の値上がりに苦しむ農家の支援の在り方として、このような大規模施設整備ばかりに多額の補助金を付けるのは本当の農家支援ではないと改めて感じてきました。