26日、共産党東北ブロック主催の被災3県政府交渉が行われ参加。高橋千鶴子衆院議員、紙智子、岩渕友両参院議員が同席しました。福島からは野口徹郎参院候補、県議4人と大橋沙織さん、喜多方の矢吹市議、岩渕秘書の赤間さんが参加しました。
復興庁には、復興期間が2020年で終了した後の被災者や被災自治体への支援の継続を求め、先日福島県議団が避難自治体の首長と懇談した際受けた要望等も紹介し
ながら、2020年で復興は終わらないどころか子どもたちの精神的影響の顕在化など、被害の深刻さが表れているとして、支援の強化を求めました。担当者は、切れ目のない支援は必要としつつもねその後の支援体制は検討中と答えるにとどまっています。
自主避難者の実態調査は復興大臣も必要との認識を示したことは承知しているとしつつも、今回は12市町村に限定して行ったと回答。必要性に言及しませんでした。
財務省には、国家公務員宿舎の借り上げ期間の延長を求めたのに対して、県から要請があれば検討する考えは変わらないと答えました。問題は福島県が来年3月末で返還する方針を変えないこと。この県政の転換も必要です。
内閣府には、被災者生活再建支援法の支援金限度額引き上げ等の見直しを求めました。通常国会には野党が共同で改正案を提出したのにまともな議論が無く閉会に。岩手の斉藤県議は、住宅支援に独自の手厚い支援の内容を紹介。岩手県は国の300万の限度額に加えて県と市町村で最高300万円、更に県産材活用で130万円の追加支援があります。それでも、加算支援金の支給を受けた割合は42.4%に留まっていると報告し、国の抜本対策を求めましたが、岩手県の被災者に厚い支援は存じていますと言うものの、国がどうするかは語りませんでした。
経産省では、福島第二の廃炉決断を国も求めよと追及。東電が立ち上げた検討委員会の議論を待つ姿勢です。各種賠償が打ち切られている点では、東電に丁寧な対応を求めていると丸で他人事のような回答です。大規模再生エネルギー開発については、改正FIT法で関係法令の順守を明記したと述べ、いわき市の風力発電はいわき市の条例違反に当たらないかどうか市に問い合わせ検討すると答えました。
環境省との交渉の中で、放射性廃棄物の処理を巡り福島県民の要望と他県の要望にも差異があることを感じました。宮城県は8000ベクレル以下の廃棄物の焼却の中止を求めています。福島県内では、大量に発生した放射能を含む廃棄物は焼却して減容化は仕方なく認めざるを得ない状況にあり、このこと自体を問題にしにくい事情があります。環境汚染の不安は同じですが、置かれた状況により要望水準も異なっており、改めて福島県民が置かれた状況の酷さを痛感させられました。除染の除去土壌再利用実証事業については、国は、中間貯蔵施設に搬入される最大2200万立米の除染土壌を30年後に他県に搬出するのは大変なので減量したいと理由を述べました。また、二本松市の事業は契約解除したと回答。
文科省では、学校給食費無償化のための予算は4400億円と回答。しかし国のやることではないとの姿勢です。被災地への教員加配は県の要望通り措置していると回答、県の要望が実態を反映しているのかが問題ではないでしょうか。
学校のクーラー設置について、菅官房長官の会見を受け何か指示があるのか聞いても、具体化はこれからとの回答。せめて夏休みにできるところからやっての要望をぶつけました。
規制庁では、モニタリングポスト撤去方針の見直しを求めたのに対し、十分に放射線量は下がっているとしつつも、撤去ありきではない、説明会での意見を踏まえて自治体と協議すると答えました。
農水省では喜多方の地滑り対策と地域の生活道路確保を求め、厚労省では被災者支援策である国保、介護等の保険料、利用料減免の継続を求めたのに対して、原発避難区域は継続しており来年度以降も検討すると回答しました。岩手県では国が100%の財政支援が無くなっても県が継続中、宮城県とは対応が異なります。本県でも、地震、津波被災者への支援は無くなったところが大部分です。