宮本しづえのかけ歩き

あかるくあたたかい県政へ

相馬市は独自に生活保護世帯と低所得世帯にエアコン設置補助

 相馬市は、7月9日、市内の生保世帯と65歳以上の高齢者がいる住民税非課税世帯を対象に、エアコン設置費を独自に補助すると発表しました。3月以前からの保護世帯は国の支援対象にならないため、相馬市は独自にエアコン設置補助を行うとしています。

 同様の独自助成は、東京の荒川区でも高齢者世帯、障がい者や要介護4以上の人がいる世帯、未就学児がいる世帯でエアコンのない世帯に、5万円を上限に助成すると発表するなど、低所得世帯等へ独自にエアコン設置を補助する自治体が生まれています。災害に匹敵する異常気温と言われており、市町村任せではなく国が設置費の助成制度を立ち上げるべきです。

 厚労省は6月通知で、今年4月1日以降に生活保護を受給した世帯には5万円を限度のエアコン本体費と設置費の必要額を保護費で支給することになりました。しかし3月以前からの生保世帯は対象になりません。それまでの保護費の中でやりくりできただろうとの理由です。この間の相次ぐ保護費の削減で生活費が削減されており、国の言い分は成り立ちません。

 2011年7月に厚労省は、エアコンを設置するために生活福祉資金の貸し付けを利用した場合は、貸付金を収入認定しない、償還金は経費とみなして控除するとの通知を出しており、エアコン設置を希望する保護世帯にはこの制度の活用を促すとしています。どのみち保護費で見ることになるわけで、面倒な手続きをしなくても済むように改善すべきです。 

 社会福祉協議会が窓口の生活福祉資金の貸付制度を活用してエアコン設置する場合は、迅速に対応するよう求める全国社協の通知も出されました。これらの制度を積極的に周知して、熱中症を防止する対策が行政機関に求められています。